人間はなぜ生きないといけないの? 2019/11/25

ようこそおたずねくださいました。

しっかり秋も深まり冬の気配ですね。

風邪はひいてないですか?

さて、先日50代の女性から

「人間は、死ぬのになぜ生きないといけないのですか?」

という質問をいただきました。

きっと彼女の中には「生きている実感が持てない」からこそ、

こういうメールをくださったのですね。

●人生は苦である

お釈迦さまは、人生は苦であるとおっしゃいました。
これを聞くと、テンションが下がりますね。
楽しみも何もないのか?と怒りさえ出てきます。
お釈迦さまは、まず「事実に向き合い」なさいとおっしゃったのではないでしょうか。

仏教では、人生の苦しみを、大きく4つに分けたものを
「四苦(しく)」
といいます。

1.「生苦(しょうく)」
2.「老苦(ろうく)」
3.「病苦(びょうく)」
4.「死苦(しく)」の4つです。


1.生きる苦しみです。

なぜこの親の元にうまれたのでしょうか。
この家業を継がないといけないのか?
この世に生を受けて、生きていくことが苦しみだ、ということです。

生きるためには、衣食住をそろえないといけません。
そのためにはお金が必要です。働かなければなりません。

働くということは、様々な人間関係の苦労があります。
心が疲れていても、すべての人が自分に優しくしてくれるとは限りません。
生きるということは、大変な苦しいことなのです。

2.老いの苦しみです。

若いときは できていたことも、
物覚えは悪くなり、動きはにぶくなって、
疲れやすくなります。

肌にはシワが深くなり、髪の毛も白くなります。
どんな会話をしていいのかわからず
一人ぽっちで寂しいと感じるようになります。
老いるというのは、苦しいことなのです。

3.病の苦しみです。

生きるということはストレスを抱えています
すると病気にもなります。

足腰も弱くなり、今までの不摂生、
疲れもたまり、病気にもなります。
持病を抱えておられる方もいるでしょう。

4.死の苦しみです。

100% 的中することは、私たちは必ず死を迎えます。
今まで得た、お金、名誉も地位も何の支えにもなりません。
病気の問題は医学では前向きに取り組めますが、
死の問題は、医学では治せないのです。

死んだらどうなるかという途方もない恐怖が起きてきます。
この死の問題にぶちあたり、お釈迦さまは出家しました。


さらに4つ加えたものを「八苦(はっく)」といいます。

5.「愛別離苦(あいべつりく)」
6.「怨憎会苦(おんぞうえく)」
7.「求不得苦(ぐふとっく)」
8.「五陰盛苦(ごおんじょうく)」

の8つです。


5.愛別離苦(あいべつりく)

「愛別離苦」とは愛する人や物と別れる苦しみです。
どんなに愛する人とも、子どもとも
最後は必ず別れて行かなければなりません。

6.怨憎会苦(おんぞうえく)

「怨憎会苦」とは、会いたくない人や物と
会わなければならない苦しみです。

仲の良い人と暮らせたらどれだけいいでしょう。
しかし、近所にも職場にも、何かの会にも
合わない人は必ずいますね。

結婚すれば、感覚の違う姑と会わねばならず、
子どもさんが結婚したら、
嫁、婿との付き合いがあります。

7.求不得苦(ぐふとっく)

求めるものが得られない苦しみです。

子どもが欲しいと思っても授からない人。
大学に進学したくても行けなかった。
希望の企業に就職できなかった。
活躍したくてもできない。

すべて手に入るわけではないのです。

8.五陰盛苦(ごおんじょうく)

「五陰盛苦」の「五陰」は肉体(心身)のことで、
「五陰盛苦」とは、肉体あるがゆえの苦しみのことです。

元気だからこそ苦しいということはあります。
目があるから、恋人のスマホのなかみを見た。
食欲あるからこそ、太った。
というのがそうですね。

●なぜ生きる

苦労を経験してみて
はじめて、生きている喜びがいただけるのです。

苦労したからこそ、
人の優しさが心に染みるのです。

病気になったからこそ
健康のありがたみがわかるのです。

私たちは自分の力で生きているわけではありません。

人間を支えているものは
人間でないものも支えているのです。

私が生きているのではない。

すべて
不思議のいのちの中に
生かされているのです。

ご縁をいただき 生まれ
ご縁が尽きたら 死なせてもらう

このご縁がある内に何でも
感動し、感謝し 生きてほしい

●お知らせ
婦人公論 11月26日 発売で 妙慶の記事が出ています。

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プロフィール

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真宗大谷派僧侶・アナウンサー

京都在住(福岡県出身)
20歳で真宗大谷派(東本願寺)の僧侶となる。と同時に社会経験をと、関西を中心にアナウンサーとして活躍。

15年前から立ち上げたHPでは
2007年ヤフー人名検索1位になり話題になる。「川村妙慶の日替わり法話」は一日3万件のアクセス。

現在 中日文化センター「心が元気になる講座」講師。

NHK京都、大阪文化センター講師。FBS読売文化センター講師。KBSラジオ「ほっかほっかラジオ 妙慶のちょっといい話」レギュラー。

産経新聞「明日へのヒント」・京都新聞「暖流」日経ヘルスプルミエ
連載中。

全国へ講演で回る。また著書も多数出版。

近著に「女の覚悟」講談社・「大丈夫!何とかなるから 」KKベストセラーズ、「妙慶の怒りをおさめる35の話し」こう書房 他

☆川村妙慶のテレフォン法話
075-431-7603(なむあみ)

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