気功の心を伝えるということ/《ふぁんそん気功講話》8 2019/12/2

(一)
ある演歌歌手が昭和の歌謡界の女王、美空ひばりさんから大切なことを教わったという話をしている番組をユーチューブで観ました。
そこで語られていた内容は、プロの歌手というのは歌の歌詞を読み込み、そこに自分の記憶を重ね合わせ、その心情を理解した上で、その歌の心を歌にすることが出来なければならず、それが出来るかどうかがプロとアマの違いで、プロの歌手は心を歌うから、聴き手の心に響くのだというような話でした。
その番組を観ていて、何故か、気功の心とは何なのかということについて考える必要があるように感じたんです。
私も、一応は「気功&ふぁんそんテクニック指導員」としてのプロだという思いがあったんでしょうね。

(二)
プロのスポーツ選手や芸術家、演奏家の人たちが様々な競技会で戦い続け、世界一や日本一になり、そういった段階において、悟りのように得られる共通の思いがあるように私は感じています。
それは、「このスポーツの楽しさ、この芸術の楽しさ、この楽器の楽しさといったものを、多くの人たちに伝えたい」というものです。
自分は苦しい思いに耐え続けた結果、世界一や日本一になっているにも関わらず、「楽しさ」を伝えたいと言うのです。
一定のレベルに達した時、そのスポーツや芸術、楽器の本当の楽しさに気づき、そのものの持っている本質的な楽しさを伝えたくなるのでしょうね。
私は世界一でも日本一でもないんですが、気功の持っている本質的な楽しさを伝えたいと思っているんですが、何しろ、実力的にその段階に到達していないのですから、やはり、自分独りで楽しむ以外にはないのかなぁなんて思ってしまいました。

(三)
気功における「本質的な楽しさ」とは何だろうかと考えてみると、それは、やはり「気の感覚」や「ふぁんそんの感覚」の心地よさの体感だろうと思います。
動功であれ静功であれ、体内の得も言われぬ緩みと温かさの心地よさの感覚を体感すれば、他の物質的なものによる満足感とは比べものにならない心地よさと満足感が体一杯に満たされるんですね。
その「ふぁんそん」の状態で、その心地よさのままに、何ものにも縛られない自由な動きを楽しむこと、それが私が伝えたい気功の「本質的な楽しさ」なんだろうと感じているんです。

(四)
ふぁんそんした状態で自由な動きの心地よさを体感するという場合の「自由」とは勝手気ままに動くことを意味してはいません。
字の如く、自らを由として動くことなんです。
「自らを由とする」とは、自らを独りよがりに認め「由」とすることではないんですね。
私は、釈尊最後の教えとして知られている「自らを光歳、自らを依り処とせよ!」が「自由」の概念だと考えています。
「自らを光とする」とは、気功で言えば、三要素である「調身、調心、調息」を三位一体として練習していくことによって身についてくる心地よさの状態や境地を得ていくことだろうと考えています。
これに示唆を与えてくれる言葉がありました。
法句経(ほっくきょう、ダンマ・パダ)の中の言葉で、松原泰道老師の訳した言葉です。
「心静かなり
言葉穏やかなり
行いも緩やかなり
この人こそ正しき悟りを得
身と心の安らぎを得足る人なり」
この句の中の「言葉」を呼吸(息)に換えて読んでみればいいでしょう。
本当の意味での身と心の安らぎを得るために、調身、調心、調息の三要素を一つにしていき、その一つに調えられていく自らを「由」としていくのが「自由」の意味では無いかと思うんですね。
気の訓練を通して、体をゆるめ、気の感覚を体感し、基本的な体の使い方を身につけながら、調身、調心、調息によって「身と心の安らぎ」を得ていくところに自由があるのでしょう。
私(和気信一郎)は、「気功&ふぁんそんテクニック指導員」のプロとして、この「気の感覚」と「ふぁんそんの感覚」の心地よさの状態と境地を「気功の楽しさ」として伝えていかねばならないと思っています。
それが「気功の心」を伝えることではないかと考え、これからも「気功の心」、「気功の楽しさ」をみなさんに伝えていこうと思います。

※気功とふぁんそんの心地よさを体感しにお越し下さい。

◆気功の基礎から応用までを学ぶ《気功の学校/気功部会》
*第2第4土曜13時半〜15時半
*名古屋市市政資料館
*入会費(二千円)/受講料(五回分五千円)/体験(二千円)

◆体の内側からゆるめる技を学ぶ《ふぁんそん教室》
*毎月第3日曜日13時半〜16時
*名古屋市市政資料館
*入会費(二千円)/受講料(六回分一万円)/体験(三千円)

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プロフィール

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鍼灸師・気功法講師。

和歌山県出身。日本福祉大卒。名古屋市内に鍼灸院「和気」を開院(2015年、閉院)。林茂美師に師事し気功を習得。愛知県名古屋盲学校専攻科非常勤講師(2016年退職)

現在は名鉄カルチャースクールにて講師活動のほか、名古屋市内にて各種の気功講座、気功教室を担当。

また、2013年より京都、妙心寺内大心院にて気功講習会を開始。現在に至る。

趣味は、陶芸、京都・奈良ウォークなど。

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