昼間が一番長い日 2015/5/31

季節によって太陽の出没時刻と出没位置は大きく変化する

6月22日は、夏至。1年のうちで太陽が出ている時間が一番長い日だ。なぜ夏と冬では昼間の時間が違うのだろう。なぜ夏は暑く冬は寒いのだろう。そんなこと当たり前だといえばそのとおりだが、ふとそんな素朴な疑問にぶち当たることがある。

季節によって太陽が昇る位置沈む位置や、太陽の南中高度(真南に昇ったときの高度)は、季節によって変化する。春分と秋分の日は、太陽は真東から昇り真西に沈む。そして太陽の南中高度は55°。

6月21日の夏至の日の太陽は、真東から北へ28°の位置から昇り、79°の高さで南中する。逆に12月22日の冬至の日は、真東から南へ28°の位置から昇り、南中高度は32°しかない。夏至の日は、太陽が日の出から日の入りまで見かけ上最も長いコースをたどるため、昼の時間が最も長くなる。

反対に冬至の日は、日の出から日の入りまで見かけ上最も短いコースをたどることになるので、昼間の長さが最も短くなる。ちなみに名古屋での日の出時刻は、4時38分、日の入り時刻は19時11分。冬至は、6時56分と16時45分。夏至と冬至の昼間の時間差は、およそ5時間もある。

夏至のころは、当然のことながら夜の時間が短くなる。日が暮れて完全に真っ暗になる薄明終了時刻は20時58分、薄明開始時刻は2時51分で、闇夜の時間は、6時間程しかないことになる。

夏暑くて冬寒いのは、南中高度の違いによる。南中高度が高いと日照時間も長くなる

【夏暑く冬寒いワケ】
夏(6月〜8月)が暑くて冬(12月〜2月)が寒いのは、なぜだろう。ふっと思いつくのは、

1.地球は太陽の周りを楕円軌道で回っているため、夏は太陽と地球の距離が近くなり、冬は遠ざかるから。
2.半年ごとに太陽の活動が活発になったり、衰えたりするから。

もっともらしい答えだが、この理屈では、地球全体が同時に夏になり、冬を迎えることになる。ところが実際は、北半球の日本が夏を迎えるときは、南半球のオーストラリアでは冬なのだ。

夏暑く冬寒いのは、実は太陽の南中高度と日照時間に深い関係にある。懐中電灯で地面を照らすとき、斜めから照らすより、真上から照らすほうが地面が明るくなるのと同じように、太陽が高い位置から地面を照らす夏のほうが、地面に当たる単位面積当たりの熱量が多くなるため暑くなるというわけ。

太陽の南中高度が季節によって変化するのは、地球の自転軸の地軸が垂直ではなく、23.5°傾いているおかげで、日本のような中緯度帯では太陽の南中高度が大きく変化するので、はっきりした季節変化がある。

ところで、最も暑くなるのが夏至の日ではなく、7月後半から8月に訪れるのは、海水や地面の温度がピークに達するのがそのころだからだ。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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