ペンギン 繁殖シーズンの今、思うこと 2012/10/7

アデリーペンギン

ぽってりとした体形。すましたような顔つき。陸上ではえっちらおっちらバランスを取りつつ歩いているけれど水中では俊敏に泳ぐ。なぜかその行動を擬人化して見てしまうペンギンはやっぱり人気者で、お客様からは「かわいい〜」「癒されるなぁ」という声が上がります。

威嚇するジェンツーペンギン

毎日ペンギンと接している飼育係からすると、ペンギンは「面白い」けれど、決して癒される存在ではありません。なぜなら彼らは鋭いくちばしと固い翼を持っていて、何かといえばつつき(爪を立ててつねられる痛さ)、気分を害されると翼で叩き(ペンギン最強の武器!)、「仕方ないなぁ〜」と済ませることなど到底できない痛さなのです。

生まれた直後のヒナ(上左:アデリーペンギン、上右:ヒゲペンギン、下:ジェンツーペンギン)

でも、ついつい「かっわいい〜!」と頬を緩めてしまうのはペンギンのヒナ。アデリーペンギンは濃い灰色、ヒゲペンギンは銀白色、ジェンツーペンギンは灰色で、ふわふわの綿羽に覆われています。生まれた直後の体重は100g前後で、どのヒナも片手にすっぽり収まるサイズ。腰はまだ座っておらず、翼は小さく、叩かれても痛くもかゆくもありません。

そんなヒナを見ることができるシーズンが間もなくやってきます。名古屋港水族館では10月に入るとペンギンたちは次々に卵を産み始め、11月下旬から12月上旬にヒナ誕生のピークを迎えます。

ヒナを抱くジェンツーペンギン

生まれた直後のヒナは親鳥のお腹の下にしっかり隠れていますが、すぐに大きくなり、顔やお尻がはみ出るようになります。ヒナが餌をねだる「ピィピィ」という声が水槽内に響き、親鳥から餌(吐き戻した魚)をもらう姿があちらこちらで見られます。なんとも微笑ましい気持ちになってしまいます。

成長したヒナと親鳥

もちろんこの時期、親鳥の警戒心はピークに達し、掃除やチェックのため近づく飼育係の手足にはあざが増えるわけですが、それでもこの季節を待たずにはいられません。今年は何羽のヒナが誕生するのでしょうか。ぜひ一緒にヒナの成長を見守ってください。

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プロフィール

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名古屋港水族館では平成24年3月から3頭のシャチファミリーを公開しており、皆様に「海の王者」といわれる雄大な姿をご覧いただいています。また、イルカのパフォーマンス、マイワシのトルネードなどさまざまな人気イベントを開催しています。

名古屋港水族館は平成4年(1992年)にオープンした南館と平成13年(2001年)に完成した北館の二つの施設からできています。

南館の展示テーマは「南極への旅」です。それは名古屋を出発し南極に至る地球を縦断する旅の中で出会う様々な海の環境を5つに分け、「日本の海」「深海ギャラリー」「赤道の海」「オーストラリアの水辺」「南極の海」の生物の飼育展示です。ここではそれぞれ大変異なった環境に適応し生きているさまざまな生命に出会えます。

北館の展示テーマは「35億年はるかなる旅―ふたたび海へもどった動物たち」です。悠久な生命進化の歴史の中で、水中生活に適応し素晴らしい知性を発達させ、陸上の人間の地位にも匹敵するといわれる海洋の生活者であるクジラの世界を、さまざまな手法を用いて紹介しています。

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