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【手相の話題32】「流年法」で運命が変わる年齢を占う 2013/1/25
1.流年法とは
流年法は手相学の中で、たいへん重要な法則です。「何歳頃に開運する」とか「何歳頃に病気になる」とか、予想される人生上の出来事の年齢を知る法則です。どの手相学派ももっとも力を入れている分野だと言うことができます。加藤式実践占術の流年法を紹介しましょう。
主な流年法は、運命線と生命線に関してですが、結婚線、太陽線にも存在します。
2.西洋流手相
大正以前、日本の手相は東洋流手相でした。大正期になって、外国から西洋流手相が入って来て、東洋流手相は壊滅し、短期間の間に西洋流手相になりました。本当に短期間でした。
そのきっかけは、手相研究家のキロ(1866-1936、アイルランド人)の手相書が日本に入って来たことです。彼の手相書を大和田斉眼、小西久遠、長鳥真雄といった人たちが日本に紹介し、広く普及しました。それによって、それ以前500年以上も続いた日本の東洋流が壊滅したのです。
西洋流手相が東洋流手相より優れていたという理由もありますが、当時の日本の文明開化の風潮が後押ししたことも大きな理由です。
3.キロ流手相流年法
西洋には種々な流派の手相がありますが、日本は今でも、ほとんどがキロ流です。
図1が運命線の流年法です。そしてキロ流の流年法では、図1、1)35歳のポイント(運命線と知能線との交点)、2)56歳のポイント(運命線と感情線との交点)、3)7の倍数、4)若い時の1年は、年取るにつれて短くなる、の4原則は、キロ流手相の原点なので、固定していると考える方が良いです。よっぽど欠点があれば改良してもいいですが、今のところは、現実に適合していると思います。他の日本の手相書も、これらのポイントに関しては同じです。
4)の原則について、日本の他の手相書によって異なっています。加藤式では「徐々に滑らかに短くなる」ことを厳密に守っています。他書では50代に突然、1年が短くなったりしています。お手元に手相書があれば、この流年図と比較してみて下さい。
35歳と56歳が決まっていて、下から徐々に1年を短くし、7の倍数を活かす工夫をしました。手首のポイントを14歳、中指の付根を91歳にすることが加藤式の特徴です。手首を0歳、中指を100歳にすれば、理論的には美しく見えますが、4原則を守ることは到底無理です。14歳、21歳、35歳、56歳、91歳の差を○数字で、7歳、14歳、21歳、35歳になっていて、7の倍数になっており、上にいくほど1年が短くなっています。
4.留意点
年齢を知能線、感情線、運命線の交点で示してありますが、これらの線はあくまで、理想の位置、角度の場合です。運命線がない人、曲がっている人、もっと左にある人は、交点が変わってきます。実際の運命線は無視して下さい。
さらに下降している(横に走っている)知能線、上(下)にある感情線と運命線の交点の位置は、それぞれ異なります。惑わされないようにして下さい。手首から中指の付根線までの1/2を35歳、下から全体の1/4を21歳、下から3/4を56歳になっています。
ボクが苦労したというのは、もう一つの理由があります。実はキロ自身の流年法に関して、4原則は正しいのですが、実際キロが描いた流年法が間違いだったのです。それゆえ日本の手相書は統一ができていないのです。
ただし、キロ以外の手相研究家、たとえばフランスの手相研究家などは、全く異なった流年法を使っています。ボク自身の実践経験からすると、このキロに基づいた流年法が、理論的にも、もっとも日本に受け入れられやすいものと思います。
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プロフィール
略歴/1947(昭和22)年、愛知県瀬戸市生まれ(深川小、本山中、瀬戸高)出身の「せとっこ」、瀬戸市在住。阪大院修士課程、博士課程(英語学講座)修了後、愛知工業大講師、助教授。
1987(昭和62)年、椙山女学園大教授。2017(平成29)年、同大名誉教授。
中日文化センター占い講師。マジック講師。また運命学評論家、コトバ評論家、若者生態評論家として、「ホンマでっか」(フジテレビ)などテレビ、ラジオ300回以上出演、講演200回以上。また平成1998(平成10)年、日本初、大学の正式課目として運命学を開講。
加藤式実践占術学会会長。死語の概念を確立。「コトバ生態学」を構築。造語「ケーチュー(携帯電話依存症、携帯電話中毒、Keichu)」が新語として定着。「スマチュー(スマートフォン中毒)を提案。
著書/『英語と日本語と英語教育と』『大学教養英文法』『大学英作文のエッセンス』『新英語学辞典』『女子大生の内緒話』『世紀末死語事典』『日本語七変化』『運命学』『フシギことば学』『日本語発掘〜和語の世界』『ちから教授のコトバ学』『最新若者言葉事典』『天地がひっくり返るおはなし』『女子大生の不平不満話』『女子大占い軍団とちから教授による 楽しい手相』『ちから教授の この道 我がみち』『ちから教授のコトバ生態学』『ちから教授退職記念号 究極死語事典』など67冊。