宵の明星・明けの明星 2015/4/26

4月22日の月と金星 18:45名古屋市千種区大久手にて撮影

【夕方の西空で金星がまばゆい】
午後7時過ぎ、夕焼けの紅が残る西の空を見上げると、ひときわ明るく輝く星が目に入る。今まさに旬を迎えている金星だ。

4月20日〜22日にかけて、この金星の脇に三日月が寄り添って、より美しさを際立たせていたが、1か月後の5月21日〜23日にかけて、再び月と金星のランデブーが見られる。

夕方西空に見える金星を「宵の明星」明け方東空に見える金星を「明けの明星」と呼ぶ

【宵の明星・明けの明星】
太陽系の惑星のうち、地球の内側を回っている内惑星、金星は、見かけ上太陽から遠く離れることがないので、夕方の西空か明け方の東空でしか見ることができない。夕方の西空に見えるときを“宵の明星”、明け方の東空に見えるときを“明けの明星”と呼んでいる。金星の観望チャンスは、地平高度が高くなる最大離角のころに訪れるが、高度30°〜40°の高さで-4.5等という強烈な光を放っているので、すぐに気がつくだろう。

地球の内側を回る金星(水星も)は、地球から眺めると月のように満ち欠けして見える

【満ち欠けする金星】
金星は地球の内側を回っているので、地球から見ると月と同じように満ち欠けしてみる。これは太陽-金星-地球の位置関係によって起こる。月と違うのは、見かけの大きさも変化すること。たとえば、金星-太陽-地球の順で並んだときは、金星はまん丸に見え、大きさは最も小さく見える。反対に太陽-金星-地球の順で並んだときは、金星が地球に最も接近したときなので大きく見えるが、金星の夜の部分が地球に向いていた新月と同じ状態なので、見ることができない。

ガリレオが描いた金星のスケッチと実際に撮影した写真

【満ち欠けを発見したのはガリレオ】
金星が満ち欠けすることを発見したのは、イタリアの自然哲学者ガリレオ・ガリレイだ。1610年秋、ガリレオは金星を手製の望遠鏡で継続的に観察し、月のように満ち欠けすることを発見した。このときこんなアナグラムの解をケプラーに送っている「愛の神々の母はダイアナを真似る」愛の神々の母とは、金星のこと。ダイアナは月の女神である。つまり金星も月と同じように満ち欠けするということを示しているのだ。

ガリレオは、金星が満ち欠けするのは、金星が太陽の前に来たり後ろに回ったりすることを意味している。つまり地動説が正しいことを観測によって証明したのである。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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