60年ぶりの中本尊ご開帳!知多西国三十三所 第一番札所「岩屋寺」 2019/6/11

手に5色の綱が繋がっている中本尊(千手観音)

愛知県の南知多にある岩屋寺。知多西国三十三所1番札所 知多四国43番札所でもある。

本堂

元正天皇が即位した霊亀元年(715)に勅使が都より派遣され、奈良の大仏を作るのに貢献した行基により聖観音の開眼供養が行われたのが始まりと伝わる歴史あるお寺。創建当時は堂塔伽藍十二ヶ坊の大きなお寺だった。

大同3年(808年)に弘法大師 空海がこの寺の「奥之院」を開いたとされる。本堂はたびたび火災で焼失。文化年間(1804年〜1818年)に尾張藩主・徳川斉朝の依頼により、天台宗の密教僧である豪潮律師によって再興された。昭和26年(1951年)天台宗から独立して尾張高野山宗となった。

中本尊(千手観音)のアップ

愛知県の知多半島最古の霊場めぐりである「知多西国三十三所霊場」は、今年2019年で開創250年。そのため特別御開帳が、いくつか札所で開催されいてる。

知多西国三十三所一番札所の岩屋寺では、5月17日(金)〜 7月17日(水)に、本堂のお厨子の中に入っている秘仏の中本尊である千手観音像が、なんと60年ぶりにご開帳されている!

享保17年(1732年)に尾張藩の武士の寄進のお香の木から作られとされる仏像。像高約30cmくらいの小さな仏像だが、目力がある仏様だ。残念ながらお近くでは、拝観できない。

特別御朱印

ご開帳期間中、ご開帳の特別御朱印も授与されている。(500円)

普段は、本尊と中本尊が祀られている本堂の真ん中のお厨子の扉は閉めれている。その閉められた扉の前には、お前立ちの千手観音像が立っておられる。

普通の千手観音像は、前にある手は、合掌している2本と、宝鉢を持つ2本のみ。だがこの像は、前に2本の手で蓮の花の蕾を持っていてちょっと珍しい。

脇侍の毘沙門天(向かって左)と不動明王。

脇侍には、厨子の向かって左に毘沙門天。右側に不動明王。

本堂の下の広間に移動された「お前立ち」「不動明王」「毘沙門天」

特別御開帳が行われている2019年5月17日(金)〜 7月17日(水)の間は、本堂の下の広間に、この「お前立ちの千手観音」「不動明王」「毘沙門天」などが移動され、土日17日のみ拝観できる。(500円)

奥之院のご本尊の聖観音像

本堂の向かって左側には奥の院から移動された、奥の院の本尊の聖観音像が安置されている。

弘法大師 空海が立ち寄られた際この地を気に入られた。高野山開山の後の天長8年(831)にも、再びこの地を訪れられた。そのときに百日間の護摩修行をされた護摩の灰で一寸八分(約5.5cm)の千手観音像を造られた。そのお像を行基が開眼された聖観音の御光の中へ奉安されたと伝えられている。

それがこの奥之院のご本尊の聖観音像。聖観音像の後ろの光背の上には小さな宝塔があり、普段は扉が閉めれているが毎月18日の観音講で観音経を唱える際のみ、扉が開けられる。扉の中には親指くらいの大きさ(約5.5cmくらい)の小さな千手観音像が入っている。

小さくて、肉眼ではお姿はよくわからないが、弘法大師が造ったとされる千手観音だと思うとありがたい。

他にも奥之院や経蔵、阿弥陀堂などたくさんのお堂や宝物がある岩屋寺。毎月17日の大祭に合わせ、『岩屋寺マルシェ』も開催されている。

ぜひ、60年ぶりのご開帳の中本尊さまを拝観しにいってください(次回は60年後にしかお会いできません)!

しかも、ご住職は塩顔イケメン💖(お忙しいので、いらっしゃらないことが多いですが)

塩顔イケメンご住職と私

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「岩屋寺(いわやじ)」

住所:愛知県知多郡南知多町山海間草109
電話::0569-62-0387
アクセス:
名古屋鉄道 知多新線「内海駅」より海っ子バス
西海岸線「松原停留所」から徒歩25分
車:南知多道路 古布ICより15分 (*大駐車場あり)

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プロフィール

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仏像イラストレーター&文筆家

丸の内はんにゃ会(女子の仏教サークル)代表、奈良市観光大使。

子供の頃、仏像好きの叔父に連れられ奈良や京都の仏像を見て歩く。

大人になりひさしぶりに京都の三十三間堂に行き、突然仏像へ恋に落ちる。
以来、全国の仏像に会いに行くようになる。

そして、仏像本や仏像講演やカルチャーセンターの講師をするようになる。

著書には
「仏像、大好き!」(小学館)
「拝んでしあわせ奈良の仏像100」(西日本出版社、「田中ひろみの勝手に仏像ランキング」(メディアイランド)
「クイズで入門 日本の仏像」(講談社+α文庫)、「美しき仏像」(ぶんか社)
「ふらりおへんろ旅」(西日本出版社)
「江戸東京再発見 ぶらりスケッチ散歩」
など35冊。

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