マイナス金利の時代。住宅ローンの借り換えは得? 2016/4/19

「マイナス金利」という今まで聞いたことがなかったような言葉が、あっという間に広がりました。日銀が2月に導入した制度ですが、もともとの考え方は、金利を下げれば企業としては資金調達コストが少なくてすむので、お金を借りて設備投資をすることで、経済の好循環が生まれると考えられます。

一方、私たち消費者は金利が下がれば銀行に預金をしても仕方ないので、お金を使おうとするため、消費が促進されると考えられ、これも経済の好循環に寄与するというものです。

しかし、マイナス金利が導入されても、企業投資は低迷しており、消費者は反対に銀行からお金を引き出し、金庫を買ってタンス預金に走っています(金庫の売れ行きはよい!)。定期預金(1年)はマイナス金利導入前は0.025%でしたが、これがもっと下がって0.01%と地べたを這いつくばっています。

また貯蓄性の高い保険商品や国債で運用する投資信託の利回りは低下します。ただ、私たちにとって朗報もあります。長期金利が急低下したことによって、お金を借りる場合、10年固定の住宅ローンなど借入金利が下がっています。マイナス金利導入前もかなり低く1.10%でしたが、これが0.90%にまで下がっています。

そこで気になるのが、住宅ローンの借り換えです。住宅ローンには、ご存じのように3つの金利型があります。

@変動金利型(半年ごとに金利を見直す。短期プライムレートに連動。約0.6%〜0.5%)
A当初期間固定型(最初の一定期間金利が固定、その後は原則変動金利。10年固定で約0.55〜0.9%、10年以上だと長期金利にほぼ連動)
B全期間固定型(返済期間中は固定。返済額も確定、長期金利にほぼ連動。約0.90%)

これだけ金利が下がっていて、変動金利と当初10年固定金利との金利差が縮まってくると、固定金利に変えた方が安心と考える人も増えています。固定金利なら住宅ローンの返済額が決まるので、その後の予算立てがしやすくなりますよね。それでなくとも多くの銀行での住宅ローンの金利は過去最低水準となっています。主要8行の借り換え申し込み数も前年同月比2.5倍〜3.5倍に増えています。借り換えや新規借り入れのチャンスとも言えます。

金利が低い時は変動金利にしておいて、上がりそうになったら固定金利にすればいいじゃないか思いますが、金利が上がる時は長期の固定金利から上がるのでうまく借り換えができないこともあります。

一般的に借り換えで得をするのは、住宅ローンの残高が1千万円以上あり、返済期間の残りが10年以上、そして現在借りている住宅ローンとの金利差が1%以上ある場合と言われています。

また住宅ローン減税(10年間、原則毎年末のローン残高の1%に相当する税金が戻る)を使うことができるので、10年間事実上マイナス金利でローンを借りられる人も。

ただ11年目からは大幅に返済額が上がるので、減税期間後に一括で繰り上げ返済しなければならないので、貯蓄をしておく必要があります。借り換えには、エネルギーと時間と諸費用(一般的に約40万〜70万円)がかかります。

まずはいくら費用がかかり、どれほど返済額が減少するか、借り換えで本当に有利になるのかをしっかりと計算してからにしましょう。

【家計簿診断やお金についての相談をお待ちしています】
家計簿の診断だけではなく、お金についての相談もお待ちしています。家計簿診断を希望される方は、下記項目をコピーして【達人に質問する】から、収入と支出を直接入力してください。ブログで取り上げられた方にはクオカード1000円分をプレゼントします。

【収入】
月給:
【その他収入】
ボーナス:
【支出】
食費:
住居費:
被服費:
光熱・水道費:
教育:
家具・家事用品:
教養・娯楽:
保健・医療:
交通・通信:
【その他支出】

交際費や小遣いを別に設けている場合はそちらも記載してください。多少項目名が異なっても構いません。年払いの費用、貯蓄額、負債額(住宅ローン等)も記載してください。家族構成と年齢、具体的な相談内容も記載していただけるとより詳細なチェックが可能です。

お送りいただいた情報はお返しいたしません。また、お送りいただいても必ず取り上げるわけではありませんのでご了承ください。取り上げる場合は、個人が特定されないようにします。

【達人に質問する】から家計簿をお送りいただく場合はログインが必要となります。

PR情報

記事一覧

4月から支出増のもの、支出減のもの

3月も後半になると陽射しが春らしくなってきて、4月からの新生活にこころウキウキしている人も多いことでしょう。日本は4月スタートのものが今でも多いので、生…

2017/3/23

年間12000円以上の薬を買えば税金が戻る?

確定申告が近づいてきましたが、「医療費控除」については、よく知られていますね。1年間の家族の医療費自己負担額が合計10万円(所得によって異なる)を超える…

2017/2/1

「配偶者控除」の終着駅〜壁の乱立にご注意!

配偶者控除について何度か取り上げましたが、思ってもいなかった、あるいはある程度は予測がついた?決着を迎えたのでまとめを書いておきましょう。 2017年度…

2016/12/29

エコカー減税〜2017年度税制改正〜

2017年度の税制改正をめぐる与党の議論が決着しました。家計に関わる内容が多く含まれています。今回はまずは身近な車にかかる税金から紹介していきましょう。 …

2016/12/13

とうとう高齢者の医療と介護負担増に。現役世代の保険料も引き上げ

高齢化が進み、医療費や介護費が増加する中、一定の所得がある高齢者には負担をしてもらおうという方向が強まっています。 まず医療ですが、ご存じのように「…

2016/11/24

年末調整の時期。「控除」ってそもそも何?

11月に入ると、会社員や公務員は「年末調整」の季節になります。毎月払っている所得税は途中で子どもが増えたりしても、修正されておらず、そのまま徴収されて…

2016/11/9

「配偶者控除」は一体どこへ??

10月1日から社会保険の130万円の壁が106万円の壁へ下がり、非正規社員の雇用形態に大きな影響を与えたところですが、次の税金の壁として、103万円の壁である「…

2016/10/12

「配偶者控除」がなくなる?

最近、新聞やニュースで「配偶者控除」がよく取り上げられています。毎年のことなので、またか・・・と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、どうやら今…

2016/9/16

教育費を救う、保険・補助・奨学金のあれこれ

教育費が子ども一人に1000万円はかかるというのはよく知られていますが、皆さん、どのように準備していますか。 調査(博報堂)によると、教育費を「準備してい…

2016/9/1

15000円貰える?

政府の28兆円にも上る経済対策が8月2日にまとまって、個人消費を少しでもあげたいとの考えで、低所得者に一人あたり15000円がばらまかれることになりまし…

2016/8/15

プロフィール

19

達人に質問をする

あなたの家計簿診断します。「達人に質問する」からご応募ください。

岐阜大学教育学部教授・博士

京都市生まれ。ノートルダム女子大学(京都)文学部卒業。大阪市立大学大学院生活科学研究科後期博士課程修了。

現在、岐阜大学教育学部教授・博士(学術)、放送大学客員教授。

家庭経済学、家庭経営学、家族関係学、アーミッシュ研究等の講義を担当。

放送大学ではラジオで「生活経済学」の講義を担当(2012〜2016年)。

主な著書 『ちほ先生の家計簿診察室』(名古屋リビング新聞社2002年)、名古屋リビング新聞社、大阪リビング新聞社で家計簿相談を20年ほど担当。

『お金と暮らしの生活術』(昭和堂2012年)、『仕事・所得と資産選択』(放送大学教育振興会2008年)、『アーミッシュの謎』(共訳、論創社1996年)、『アーミッシュの学校』(共訳、論創社2004年)、『アーミッシュの昨日・今日・明日』(共訳、論創社2009年)、『生活経済学』(放送大学教育振興会2012年)など。

趣味:毎日家計簿をつけること。ただし買い物好きなので家計チェックは自分にはあまり生かせていないかも・・・・・

  • 会員登録
  • ログイン
今日の天気(11:00発表)
名古屋
晴れ
12 ℃/--
東京
晴れ
14 ℃/--
大阪
晴れ時々曇り
12 ℃/--
  • 現在、渋滞情報はありません。
  • 登録路線が未設定です。

企画特集(PR)

  • 公式 Twitter はこちら
  • 公式 Facebook はこちら
クラウドファンディング 夢チューブ 中日新聞
東京新聞 電子版
中日新聞の人材研修 ビジネストレーニング「ビズトレ」
中日販売サポート
東海テレビ 庄野アナと 新聞を音読してみよう!
中日防災ナビ
こどもウイークリーのこーなー
過去の企画・特集