興正寺にある名古屋三大仏の一つの大日如来! 2018/11/29

大日如来

名古屋市の八事にある「興正寺(こうしょうじ)」。高野山真言宗で、別名「尾張高野」とも呼ばれる大寺院。

高野山で弘法大師の五鈷杵(ごこしょ)を授かった天瑞圓照(てんずいえんしょう)により1686年(貞享3年)に建立された。開山に弘法大師を勧請し、天瑞圓照は中興とし「八事山 興正律寺」の寺号を尾張徳川家二代藩主の徳川光友(みつとも)より賜った。寺名の由来は「興正菩薩」からなど、諸説ある。

境内は東山(ひがしやま)と西山(にしやま)に分かれおり、古くは東山は女人禁制で学問・修行の場だった。

女人門跡と女人禁制の石碑

そのために東山と西山の境の門は、「女人門」と呼ばれ、女性はそこから参拝した。

現在の東山と西山の境の門

時代がくだり女人禁制がとかれ現在「女人門」は五重塔前に移築され、中門(ちゅうもん)と呼ばれている。

中門

興正寺には、名古屋三大仏の一つがある。現在、八事で「大仏」と言えば五重塔(重文)の前に座っている大仏を思い浮かべる方が多いと思うが、五重塔の前の大仏「釈迦牟尼大仏(しゃかむにだいぶつ)」は、平成26年(2014年)に出来た新しい像。

名古屋三大仏の一つの大仏は、興正寺の総本尊でもある銅造の「大日如来」だ。ちなみに名古屋三大仏の他は、雲心寺と栄国寺の阿弥陀如来。

釈迦牟尼大仏

大日如来が祀られている大日堂は、エスカレーターを上り宝篋印塔(ほうきょういんとう)やお墓が立ち並ぶところを抜けた境内の中で最も高い所にある。

エスカレーター

大日堂の中には、元禄十年(1697年)に尾張徳川家二代藩主の徳川光友(みつとも)が、母の供養のために鋳造させた銅製のお像。

普段は、格子戸が閉まっているが、格子戸の間からお姿を見ることは出来る。高さ3.6mもある大日如来像が、天井いっぱいいっぱいに座っておられる。

格子戸が開くのは毎月5日、8日、13日。時間は、5日と13日は9時から14時くらいまで。8日は12時から13時まで。(今後、変更される場合もあるので行かれる前に確認を)

お顔は、大きめでふっくらとして優しげだ。ひたいに光る白毫は以前は金で、江戸時代の正徳3(1713)年に泥棒にあい修復し、以前は屋根だけだったのを壁のあるお堂にした。その後享保17(1732)年、元文4(1739)年にも盗まれてしまったので、白毫は金をやめ木製に金箔だそうだ。今も、白毫はほんのり光って見える。

大日如来の手は座禅を組むような印で、胎蔵界の大日如来だ。宝冠には化仏がついている。台座は石。台座の中には財宝があるとか、名古屋城まで地下道でつながっているという言い伝えがある。しかし、何年か前に台座のはめ石をはずし調査が行われた。中には財宝や地下道や胎内仏はなかったが、様々な胎内品、両界曼陀羅軸、経典、佛舎利、五鈷杵、鏡、書状などが納められていたそうだ。

ちなみにこの大日如来を作る前に試しの大日如来像が3体造られ、興正寺にはその1体の銅像が残っている(残り2体は尾張鋳物師の所)。その試みの大日如来のお像は残念ながら拝観することはできない。

興正寺には、他にも本堂にはどんな願いも叶えてくれる通称「ぽっくりさん」とも言われる「大隨求明王(だいずいくみょうおう)」や、能満堂には虚空蔵菩薩(秘仏)、観音堂には聖観世音菩薩(秘仏)、五重塔には五智如来(秘仏)などたくさんのお像もある。広い境内、見所満載なお寺さんである。

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「興正寺](こうしょうじ)
住所:名古屋市昭和区八事本町78番地
電話:052-832-2801
アクセス:地下鉄鶴舞線・名城線「八事駅」下車、1番出口徒歩約3分
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プロフィール

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仏像イラストレーター&文筆家

丸の内はんにゃ会(女子の仏教サークル)代表、奈良市観光大使。

子供の頃、仏像好きの叔父に連れられ奈良や京都の仏像を見て歩く。

大人になりひさしぶりに京都の三十三間堂に行き、突然仏像へ恋に落ちる。
以来、全国の仏像に会いに行くようになる。

そして、仏像本や仏像講演やカルチャーセンターの講師をするようになる。

著書には
「仏像、大好き!」(小学館)
「拝んでしあわせ奈良の仏像100」(西日本出版社、「田中ひろみの勝手に仏像ランキング」(メディアイランド)
「クイズで入門 日本の仏像」(講談社+α文庫)、「美しき仏像」(ぶんか社)
「ふらりおへんろ旅」(西日本出版社)
「江戸東京再発見 ぶらりスケッチ散歩」
など35冊。

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