9月15日は中秋の名月 2016/9/3

9月15日は中秋の名月。日没と同時に東の空に美しい月が顔を出す

9月15日は、中秋の名月。満月は1ヶ月に1回あるのに、どうしてこの秋の満月だけ特別に祝うのだろう。その謎を解くには、中秋の名月とは具体的にどんな月のことを指すのかを調べてみる必要がありそうだ。

まず、「中秋」とつくということは、秋の真ん中、つまり10月の満月のことか? ところが、ごくまれに仲秋の名月が10月になることもあるが、ほとんどの場合9月である。

お月見の風習は、古来中国から伝わったもので、中秋の名月は、旧暦の8月15日に祝うと決まっている。旧暦とは、月の満ち欠けを基準にした太陰太陽暦のこと。このカレンダーでは、毎月新月を一日として、月の満ち欠けの周期29日もしくは30日を1ヶ月とするので毎月15日は十五夜と呼んでほぼ満月となる。

秋は空気が澄んで、月の色が一層冴えわたる

また、旧暦では1月が新春となるので、3か月ずつ区切ってゆくと、7月,8月,9月が秋となり、7月を初秋(孟秋)、8月を中秋(仲秋),9月を晩秋(季秋)と呼んでいる。だから中秋と付くわけ。名月って付いているのは、旧暦8月は大陸の乾燥した空気が秋風となって流れ込んできて,透明度が良くなり一層月の光が冴えるからだ。

ちなみに「仲秋の名月」と書いたり「中秋の名月」と書いたりするが、「仲秋」は旧暦8月を指し、「中秋」は、旧暦8月15日を指す言葉だ。つまりどちらも旧暦8月15日の名月を指す言葉だ。

旧暦8月15日の中秋の名月が満月になるとは限らない。理由は月は楕円軌道で公転しているから

今年の名月は満月じゃない!?
ところで今年は9月1日が新月なので、旧暦からぴったり1か月遅れとなる。なので、旧暦8月15日の中秋の名月は、9月15日になるわけだ。しかし、今年の名月は十五夜なのに満月じゃない。それどころか満月よりも2日も早いので、けっこう欠けた名月となってしまう。

なぜこんなことになってしまうのだろうか? その理由は、月は地球の周りを楕円で軌道で公転しているため、地球の近くを通るときは公転速度が速くなり、遠くを通るときは遅くなる。つまり地球と月の距離によって月が1日に移動する量が変化することになる。

だから、必ずしも新月から15日後に満月になるわけではないのだ。そのために日数を規則正しく刻む旧暦と、実際の月の動きの間に誤差が生じてしまう。

今年の中秋の名月は、満月2日前。まん丸ではなく少し欠けた月齢13の名月となる

たいていはずれても1日なのだが、今年は2日ずれた月齢13の名月となる。ちなみに満月は9月17日で、半影月食が起こる。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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