今年は10月4日!「中秋の名月」の日は必ず「仏滅」って知ってた? 2017/9/29

旧暦8月15日は中秋の名月。今年は遅めの10月4日になる

今年もまた秋風とともに月の光が美しい季節が廻って来た。中秋の名月の風習は、奈良時代に中国から渡って来たと言われるが、日本人は十五夜に限らず月を愛でるのが好きな民族だ。それに対して。西洋人は、満月は人を狂わせると言って忌み嫌う。

さて中秋の名月の日は、年によって違うが、それは旧暦(太陰太陽暦)に基づいているからだ。中秋の名月は旧暦8月15日と決まっている。

今年の旧暦は、6月(5月)に閏月が入ったため、それ以降は全体的に1ヶ月後ろにずれた

●今年の中秋の名月は例年より遅い
一般的に旧暦は新暦に対しておよそ1ヶ月遅れているので、中秋の名月はおおむね9月15日前後になるのが普通だ。しかし今年は、10月4日とさらに1ヶ月近くずれて、やけに遅い。一体どういうことなの?その訳は、旧暦の仕組みにある。

旧暦は正しくは太陰太陽暦というカレンダーで、月の満ち欠けの周期を基準にしている。新月から次の新月までを1ヶ月としている。その周期はおよそ29.5日。29日の小の月と30日の大の月を交互に12回並べて1年とする。ところがこれでは1年の長さは354日にしかならない。ところが現在のカレンダーである太陽暦の1年は365日。つまり11日の差がある。この差は、3年で33日、9年で99日となる。つまり9年たつと一季節ずれてしまうことになる。これではまずいということから、3年で33日、ほぼ1ヶ月のずれとなるので、2年から3年ごとに1年が13ヶ月の年を作ってずれを調整した。1ヶ月余分の月を閏月と呼んでいる。今年は旧暦ではこの閏月が6月(5月)に入り、6月(5月)が2回あったため、それ以降の月は全体的に後ろに約1ヶ月ずれてしまったからだ。

月の運行は早くなったり遅くなったりするので、規則正しく日を刻む暦とはずれが生じる

●今年の名月は満月じゃない!?
ところで今年の中秋の名月は十五夜と言えども満月じゃない。それどころか満月よりも2日も早いので、けっこう欠けた名月となってしまう。

なぜこんなことになってしまうのだろうか?その理由は、月は地球の周りを楕円で軌道で公転しているため、地球の地殻を通るときは公転速度が速くなり、遠くを通るときは遅くなる。つまり地球と月の距離によって月が1日に移動する量が変化することになる。だから、必ずしも新月から15日後に満月になるわけではないのだ。そのために日数を規則正しく刻む旧暦と、実際の月の動きの間に誤差が生じてしまう。たいていはずれても1日なのだが、今年は昨年に続いて2日ずれた月齢13の名月となる。

中秋の名月の日は、毎年必ず仏滅。

●中秋の名月の日は「仏滅」?!
中秋の名月の日は、毎年必ず「仏滅」になることを知っているだろうか。「月をおまつりするめでたい日が縁起の悪い仏滅だなんて」と思ってしまうが、このからくりは六曜つまり先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の決め方にある。

六曜は旧暦の毎月1日(朔日)が,1月と7月は先勝から始まるというように、月によって何からスタートするかが決められているのだ。たとえば旧暦8月1日は,友引から始まるので,旧暦8月15日の中秋の名月は,友引-先負-仏滅-大安・・・・・と15日まで数えて行くと,必ず仏滅になるというわけである.つまり仏滅だから縁起が悪いなんてことは関係ないということになる。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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