2月20日の満月はスーパームーン 2019/2/19

雲間から姿を見せた月齢14の月

 ふだん何気なく見上げている月、日によって見かけの大きさが変化していることに気が付く人はほとんどいないだろう。ところが実際は、大きさが結構変化しているのだ。もちろん大きさの違いは、地球と月の距離の違いによる見かけのものであることは言うまでもない。

月は、地球と月の重心位置を焦点とする楕円軌道で回っているため、地球からの距離が変化する

 月は、地球と月の重心位置を焦点とする楕円軌道で回っているため、最も近づいたとき(最近)と、最も遠ざかったとき(最遠)とでは、両者の距離はかなり違ってくる。月は太陽に対して29.5日の周期で公転しているため、およそ1ヶ月の間に必ず最近と最遠が訪れる。そのなかでも2月20日午前1時に迎える満月は、6時間後の最接近とほぼ重なっている。しかもこれは今年最も近づく大最近。いつにもまして巨大な満月となる。

スーパームンとミニマムムーンでは、距離も視直径も実に12%も大きさが変化している。

 近年は、このような満月のことを“スーパームーン”と呼んでいるが、スーパームーンという用語は、天文学用語ではなく占星術用語で、占星術師のRichard Nolle氏が1979年に「軌道中で地球に最接近した新月または満月。即ち、地球と月と太陽が直線上に並び、月が地球に最も接近した状態」と決めたそうだが、厳格な定義はないようだ。

 今回の地球と月の距離は約356800km、これを視直径で表すと33.5分角となる。では今年最遠となる満月“ミニマムムーン”はいつかというと8月15日。この時の距離は約404900km、視直径は29.5分角だ。つまり最近と最遠の差は4分角、実に視直径が12%も大きさが変化していることになる。これを明るさに換算すると30%も違うというから驚きだ。1月21日の満月もスーパームーンと呼ばれていたようだが、今年最も大きく見える満月が見えるのは、2月20日だ。

 2月20日は、いつもよりも大きくて明るい満月を愛でるることにしよう。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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