2016年注目の天文ショーは?!Part2 2016/1/24

今年5月31日に火星が2年2か月ぶりに接近する。今回の接近は大接近に近い。

●5月31日 火星が最接近
火星は、地球のすぐ外側の軌道を回っていながら、直径が地球の半分ほどしかないため、およそ2年2ケ月ごとに地球と火星が軌道上でとなりどうしに並ぶ接近のときでないと、表面の詳しい観測ができない。そのチャンスが今年巡ってきて、5月31日に最接近となる。しかも今年の接近は、かなりの好条件だ。

2年2か月ごとに起こる火星接近は、接近ごとに条件が異なる。今回はかなりの好条件だ。

実は、火星の軌道は地球の軌道に比べるとやや楕円であるため、出会う位置によってその距離は大きく変わってしうため接近といっても条件は大きく変わる。

2012年3月6日の接近は、距離が1億kmを超える超小接近だった。続く2014月14日の接近は、距離が9000万kmまで縮まった。そして2016年5月31日に2年2か月ぶりに再び接近するが、今回は前回より一段と条件が良くなり、最接近時の距離は7528万km。視直径は19″弱。小望遠鏡でも十分火星観望を楽しめるまで回復する。

夏の風物詩となったペルセウス座流星群。今年も条件が良い。

●8月12日 ペルセウス座流星群が極大
毎年お盆のころに登場する、今や風物詩となったペルセウス座流星群。毎年安定した出現を見せてくれる。今年の極大は、8月12日の午後9時とされている。まだ南西の空に月齢9.3の上弦過ぎの月が残っているが、放射点は、北東の空に昇っているので、早目に観望を始めるとよいだろう。夜半以降は月の影響は全くなくなるので、最高の条件で観望できる。1時間当たりの出現数は40個程度。

おうし座の1等星アルデバランが月に隠される現状が5回あるが、11月16日が好条件。

●11月16日 アルデバラン食
月が太陽を隠すことを日食と言うが、月が星を隠すこともある。これを星食と呼んでいる。今年は、16回の惑星食が起こるが、このうち日本で見ることができるのは、8月19日に中国四国地方から東の地域で低空の海王星食のみ。また、日本で見ることができる1等級の恒星の食は、アルデバラン食が5回起こる。このうち11月16日深夜のアルデバラン食(0.9等)が好条件で見られる。アルデバラン食は、ヒヤデス星団の星々を次々に隠すようすがうかがえる。

今年特に注目の天文ショーは、部分日食と火星最接近だ。

2回にわたって、2016年に起こる注目の天文ショーを紹介してきたが、冒頭で紹介したように、小粒のなものが多い。その中でもとくに注目したいのは、3月9日の部分日食と5月31日の火星最接近だ。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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