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巨大IT独占、調査始動 米議会、地方紙経営難で公聴会 

2019/6/12 夕刊

 【ワシントン=白石亘】米議会は十一日、巨大IT企業が公平な競争を妨げていないか、反トラスト法(独占禁止法)に関する調査を始動した。第一弾はグーグルとフェイスブック(FB)にメディア業界から広告収入が流れ、米地方紙の経営が悪化していることに焦点を当てて公聴会を開いた。

 下院の反トラスト小委員会が開き、メディアやIT業界の代表が出席した。シシリン小委員長は冒頭で「これは議会が過去数十年で初めて行う独禁法に関する本格的な調査だ」と語り、デジタル化が急速に進む競争環境に現行の独禁法が適合しているか、精査する意向を示した。

 ハイテク業界の調査で真っ先にメディアを取り上げた理由として「報道機関はオンラインでニュースを伝達する手段の大部分をグーグルとFBに依存している」と指摘。その結果、この二社にデジタル広告の収入が集中するようになり、「ローカルジャーナリズムは絶滅の危機にひんしている」と語った。

 米新聞業界では過去十五年で全体の二割に相当する千八百の新聞が廃刊になった。ニュース業界の広告収入が二〇〇六年の四百九十億ドル(約五兆三千億円)から、一七年に百五十六億ドル(約一兆七千億円)と三分の一に落ち込んだためで、今年だけで二千九百人の記者が職を失ったという。

 米国の約二千の報道機関が加盟する「ニュースメディア連合」のデビッド・チャーバン最高経営責任者(CEO)は、収益の公平な分配を求めて交渉したいとしつつ「どんなメディアも単独ではハイテクの巨人に立ち向かうことはできない」として、現在は独禁法で禁じられている集団での交渉を認めるよう訴えた。

 シシリン氏は、独禁法の適用を四年間免除する「ジャーナリズム競争保護法」を提案しており、公聴会で議論が続く見込み。

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