コラム・小説・漫画

カメラ劣化を乗り越えた 

2019/7/11 夕刊

小惑星りゅうぐうの表面と、はやぶさ2の着陸の目印となるボール(中央の白い丸)。画面左ははやぶさ2の機体の影=JAXA、千葉工大提供

 探査機「はやぶさ2」が十一日、小惑星「りゅうぐう」への二回目の着陸に成功した。今回は二月の初着陸よりも難度の高い挑戦だった。初回の着陸で舞い上がった砂ぼこりを、探査機の目ともいえるカメラとレーザー高度計がかぶってしまい、性能が落ちたからだ。

 はやぶさ2の操縦を受け持つJAXA航法誘導制御チームの照井冬人チーフによると、カメラは明るさが半分になり、高度計は距離を測る性能が三分の二に落ちたという。このため着陸の目印になるボールを見つけにくくなった。

 初回着陸では高度四十五メートルでボールを見つけたが、カメラが暗くなったため今回は三十メートルまで降りて探すしかなかった。小惑星に近づいた分だけカメラの視野が狭くなった。

 距離計も地面に近づくほど誤差の影響が大きくなる。探査機が誤差を検知して危険な状況だと判断したら着陸が中断することもありえた。

 有利な点もまったくなかったわけではない。人工クレーターをつくる際に衝突装置を放出したため探査機の機体が軽くなった。このため初回よりもわずかに高い位置で試料を採取できるようになり、避けられる岩の大きさが高さ六十五センチから七十センチに五センチ増えた。

 東京大の諸田智克准教授(惑星地形学)ら画像分析チームが、岩一個ずつの影の長さから高さを地道に計算し、着陸範囲には高さ六十五センチを超える岩がないと特定した。総力を挙げた成功だった。

 (増井のぞみ)

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