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米農産品購入、トランプ氏が首相に要求 貿易交渉と別枠 

2019/8/14 朝刊

 【ワシントン=共同】トランプ米大統領が安倍晋三首相に対し、米農産品の巨額購入を直接要求していたことが分かった。対中国輸出が貿易摩擦で減少しており、穴埋めを求めた形。これまでの会談でトランプ氏は大豆や小麦など具体的な品目を挙げたとされ、米政権は対日貿易赤字の削減を目指して進めている日米貿易交渉の枠組みとは別に購入を迫っているという。日米両政府の関係者が明らかにした。

 貿易交渉への悪影響を警戒する日本政府は本格的に対応を検討。具体策は固まっていないが、アフリカ食料支援の枠組みを活用し、輸送費を含め数億ドル(数百億円)規模で購入する案が政府内で浮上している。

 米国の要求は日米貿易交渉とは別の位置付けとはいえ、米側が貿易交渉の駆け引き材料として圧力を強める可能性がある。日本政府はなし崩し的にさまざまな米産品の購入を求められることも懸念しており、難しい対応を迫られている。

 米農産品の対中輸出は、二〇一八年七月に本格化した米中貿易摩擦によって激減した。米農務省によると、一八年七月〜一九年六月の大豆輸出は前年同期比七割減の三十一億ドルにとどまり、小麦は九割減と大幅に落ち込んだ。米政権は一八、一九年に計二百八十億ドル規模の農家支援策を打ち出し、二〇年も実施する方針を示唆している。

 米中両政府は一八年七月から互いの製品に追加関税を発動。米側は計二千五百億ドル分に制裁関税を発動、中国側は千百億ドル分に報復関税を課した。米政権が来月一日に制裁関税を拡大する方針を表明したことを受け、中国政府は今月六日、中国企業が米農産品の新規購入を停止したと発表した。米農家への悪影響は一段と大きくなる見込みだ。

 <日米貿易交渉> 昨年9月に関税交渉入りが決まり、閣僚協議を今年4月に開始した。トランプ米大統領は関税引き下げで対日輸出を増やし、問題視する貿易赤字の解消を図りたい考え。米政権は牛肉や豚肉、小麦、乳製品の交渉を優先課題とする一方、日本は自動車関税の撤廃を要求。日米両政府は遅くとも9月までに合意を目指す方針で一致している。

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