不自由展、2カ月ぶり再開 入場制限60人、抽選に1300人並ぶ 

2019/10/9 朝刊

「表現の不自由展・その後」の展示が再開され、入場するための抽選結果の確認に集まった鑑賞希望者=8日午後、名古屋・栄の愛知芸術文化センターで(太田朗子撮影)

 愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で、戦時中の従軍慰安婦を象徴する少女像などの展示に抗議が殺到し、八月一日の開幕から三日で中止となっていた企画展「表現の不自由展・その後」が八日午後、愛知芸術文化センター(名古屋市東区)で、一回につき三十人に限定したガイドツアー方式で再開された。初日は二回実施。計六十人の定員に、延べ千三百五十八人が抽選に並んだ。企画展は、トリエンナーレが閉幕する十四日まで続く。

 企画展は少女像のほか、昭和天皇の肖像をコラージュした版画を燃やす場面がある映像作品などの展示に抗議や脅迫が相次ぎ、中止された。県が設置した外部有識者の検証委員会が九月下旬に早期再開を提言し、芸術祭事務局と企画展のメンバーが安全確保策を協議して再開にこぎつけた。

 入場者を少人数に限定した上、財布などの貴重品を除き荷物の持ち込みを禁止した。入場者は入り口付近で、警備員による金属探知機のチェックを受けた。作品の撮影も禁止。ただ、九日以降は、会員制交流サイト(SNS)に投稿しないとの誓約書に署名した上で認める方向で検討している。

 芸術祭事務局によると、出品した美術家らの要望を受け、展示場所や作品の見せ方は原則、中止前と同じ形式とした。ただ会場への通路には、芸術作品をめぐる表現の自由や検閲に関しさまざまな意見があることを紹介する解説パネルを展示。中止や再開について考えてもらうようにした。

 九日以降のガイドツアーの回数や実施時刻は、トリエンナーレのホームページで告知する。

 再開に対し、初日の八日は午後五時までに、事務局や県庁に計二百件の電話があった。大半は企画展への抗議だったという。会場の外でも展示再開に反対する人たちが抗議。河村たかし名古屋市長も加わった。

 名古屋・東署は、付近の路上でプラカードを持った女性にけがを負わせたとして傷害の疑いで名古屋市瑞穂区の男(51)を逮捕。センター内の売店で商品の瓶を割ったとして器物損壊容疑で、横浜市中区の男(50)を逮捕した。

 <表現の不自由展・その後> 2015年に美術評論家や編集者ら有志でつくる実行委員会が「表現の不自由展」として初めて企画し、東京都内で開いた展覧会の続編。津田大介芸術監督と有志5人による実行委員会が企画し、かつて美術館から撤去されたり、公開中止になったりした作品を集めた。15年にも展示された戦時中の慰安婦を象徴する「平和の少女像」のほか、15年以降に規制された作品も追加し、国内外の作家16組の23作品を出展した。

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