GSOMIA、日韓平行線 23日失効、韓国撤回に応じず 

2019/11/18 朝刊

 【バンコク=岩崎健太朗、ソウル=中村彰宏】河野太郎防衛相は十七日、訪問先のタイ・バンコクで韓国の鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防相と会談した。二十三日午前零時で失効する日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)を巡り、破棄を決めた韓国側に「賢明な対応を」と、再考を重ねて促した。鄭氏は、韓国側が折れる形での破棄撤回は難しいとの従来認識を示すにとどまり、平行線に終わった。

 二十二日からは名古屋で二十カ国・地域(G20)外相会合があり、日韓で引き続き対応を協議する可能性はあるが、日韓双方とも態度を軟化させる兆しはみられていない。

 河野氏は会談で、昨年十二月の韓国海軍による海上自衛隊機への火器管制レーダー照射問題や、韓国によるGSOMIA破棄決定を挙げ「日韓ではさまざまな課題が生じ、防衛当局間でも非常に厳しい状況が続いている」と指摘した。

 韓国国防省によると、鄭氏はGSOMIAについて「六月までは韓国政府の立場は延長だった」と強調。破棄決定は日本の輸出管理強化によって信頼が損なわれたのが原因だとの見解を繰り返した。

 河野氏が九月に防衛相に就任して以降、韓国国防相と会談するのは初めて。会談は四十分にわたり、弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮情勢や海賊対処などの課題で協力し、閣僚、事務レベルで意思疎通を継続していくことでは一致した。

 日米韓防衛相会談も行われ、エスパー米国防長官は「同盟国間の情報共有が重要だ」と、韓国側に協定破棄決定の見直しを促した。

 一方、米国が日本政府に在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)の約四倍増を要求しているとの報道を受け、河野氏は日韓防衛相会談後の記者会見で「事実関係はない」と否定した。

 <軍事情報包括保護協定(GSOMIA)> 国や機関同士で軍事上の機密情報を提供し合う際、第三国への漏えいを防ぐために結ぶ協定。日本は米国や北大西洋条約機構(NATO)などと同種の協定を締結している。韓国とは2016年11月23日に締結。効力は1年とし90日前に終了の意思をどちらかが書面で伝えない限り自動更新されるとした。

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