デブリ除去「2号機から」明記 福島第一原発、工程表改定案 

2019/12/3 朝刊

 政府は二日、東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策チームの会合で、廃炉に向けた工程表「中長期ロードマップ」の改定案を示した。廃炉作業の最難関とされる溶融核燃料(デブリ)の取り出しを、二〇二一年中に2号機から始めると正式に明記。三一年までに1〜6号機全てで、使用済み核燃料プールに残る燃料計四千七百四十一体の搬出完了を目指す案も盛り込まれた。

 デブリはまず一グラム程度を試験的に数回取り出した後、搬出量を一日当たり数キロにまで段階的に拡大し、数年間続ける工程を政府と東電が検討していることも関係者への取材で判明。搬出の量や期間に関する具体的な内容が明らかになるのは初めてだが、形状や堆積範囲など未解明な点も多く作業は困難を極めそうだ。

 工程表改定は五回目。事故から三十〜四十年後とする廃炉完了目標は維持した。今後、各工程を精査して正式決定する。

 関係者によると、2号機のデブリ取り出し作業では、格納容器側面の貫通部からロボットアームを挿入。こすり取ったり、吸い込んだりする採取から始めて性質や状態を分析する。作業内容を精査し、搬出量が一日当たり数キロに増えた後は、マジックハンドのような物でつかみ取る装置などを使うと想定している。

 デブリは2号機だけで二百三十七トン、1〜3号機で計八百八十トンに上るとの推計もある。

 使用済み核燃料は、溶融を防ぐためプールに沈めて冷却保管している。搬出後は構内の共用プールに移すが、最終処分先は未定だ。事故当時に定期検査中だった4号機は全て取り出しを完了。炉心溶融を起こした3号機でも今年四月、搬出が始まった。1、2号機の搬出開始はいずれも二三年度をめどにしている。

 <中長期ロードマップ> 東京電力福島第一原発の廃炉に向け、溶融核燃料(デブリ)や、使用済み核燃料プールに残る燃料の搬出スケジュールなどを示した工程表。2011年12月に政府と東電が策定し、作業状況などを反映して適宜、改定している。プールからの燃料搬出開始(13年11月)までを第1期、21年中を目標とするデブリ搬出開始までを第2期、41〜51年が目標の廃炉完了までを第3期と位置付ける。

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